Water-Soluble Phospholo[3,2-b]phosphole P,P’-Dioxide-Based Fluorescent Dyes with High Photostability

掲載論文
C. Wang, A. Fukazawa, Y. Tanabe, N. Inai, D. Yokogawa, and S. Yamaguchi, Chem. Asian J., Early View. DOI: 10.1002/asia.201800533
  • 近赤外光は生体イメージングや医療デバイス,レーザーセンサーなどの広い分野に応用される.近赤外発光を達成する現象の一つに,励起状態での分子内プロトン移動 (ESIPT) がある.ESIPT とは,分子の励起状態においてプロトンが分子内移動するプロセスであり,この構造変化に由来して発光波長の長波長シフトを伴う.この特徴を利用し,近赤外発光性の ESIPT 色素が報告されてきた.しかし高い蛍光量子収率を示す例は少なく,発光効率の改善が課題となっていた.これに対し,本論文では新たな ESIPT 骨格である,分子内架橋型 2,5-ジチエニルピロールに基づいた,強発光性の近赤外発光色素の開発を行った.
     この骨格の ESIPT 挙動の要は,適切な両末端置換基とストラップ鎖の選択にある.両末端への強い電子受容性基の導入は,高い蛍光量子収率を伴う ESIPT 発光に不可欠である.また,適切な長さのストラップ鎖の導入は,分子内水素結合を配向し,ESIPT を誘起する.これらの知見を基に設計したボリルエテニル誘導体は,極性溶媒中において強い近赤外 ESIPT 発光を示した.また,同誘導体はアセクプター-p-ドナー-p-アクセプター型の構造に由来して近赤外領域に二光子吸収を示した.近赤外領域における二光子吸収波長・発光波長の近接は,ESIPT による発光の大幅な長波長化によって達成されたものであり,生体深部イメージングなどの応用研究への展開が期待される機能である.
     なお,本論文は,Chemical Science 誌の 2018年 第10巻の Inside Back Cover にハイライトされました.

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