Acceptor-Controlled Transfer Dehydration of Amides to Nitriles

掲載論文
Hiroyuki Okabe, Asuka Naraoka, Takahiro Isogawa, Shunsuke Oishi, and Hiroshi Naka*, Org. Lett., 2019, Articles ASAP DOI: 10.1021/acs.orglett.9b01657
  • タンパク質やペプチドに導入されたシアノ基 (-CN) は,医薬品やプローブにおける鍵官能基として重要な役割を果たしています.分子に含まれるカルボン酸アミド (R-CONH2) の脱水は,このシアノ基を直接導入する理想的な方法です.しかし,従来法では水中での取り扱いが求められる多くのタンパク質やペプチドを,収率よく脱水することができません.今回私たちは,この「分子に含まれるアミドのみから水分子を水中で効率よく抜き取る」という困難な課題に対し,水を受け取る試薬(水受容体)とパラジウム触媒を組み合わせたアミドからニトリルへの脱水反応を考案することで,効率的なシアノ基導入法を確立しました.天然アミノ酸由来のキラルなアミドを原料に用いれば,キラルなアミノニトリルも効率よく合成することができます.また分子量が 1000 以上ある環状ペプチド(抗真菌剤)に含まれる一つのアミド基のみをシアノ基へと導くことができます.

     この反応開発の成功の鍵は,ジクロロアセトニトリルという水受容体の設計にあります.すなわち,望みの脱水触媒反応を速やかに進行させつつ,加水分解には耐える水受容体と触媒の選択(速度論的制御)と,目的のニトリルを収率良く得るために反応に伴う生成熱が十分大きくなるような水受容体の選択(熱力学的制御)の2つがポイントでした.これによってアミドから水受容体へと水が移動する「水移動型脱水反応」によるニトリルの効率的合成ができるようになりました.

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