Thiophene-Fused Bisdehydro[12]annulene That Undergoes Transannular Alkyne Cycloaddition by Either Light or Heat

掲載論文
Aiko Fukazawa, Hiroya Oshima, Yoshihito Shiota, Shouya Takahashi, Kazunari Yoshizawa, and Shigehiro Yamaguchi, J. Am. Chem. Soc. 2013, ASAP. DOI: 10.1021/ja3126849
  • アルキンの分子内環化は,縮合多環式パイ共役骨格の構築法として強力な合成ツールである.中でも,アルキンの [2+2] 付加環化は,シクロブタジエン環を含むπ電子系の直截的な合成法であり,ありふれた教科書反応のようにみえるが,実は極めて例の少ない反応である.これまで報告されているアルキンの二量化によるシクロブタジエン誘導体の合成は,ほとんどが遷移金属を用いた形式的な [2+2] 付加環化であり,遷移金属を用いない場合には極端な加熱条件や活性化された基質を必要とする.  これに対し本研究では,アルキンの [2+2] 付加環化を実現するための骨格として,チオフェン縮環ビスデヒドロ[12]アヌレンを設計,合成した.この化合物は,近接したアセチレン部位をもつ大環状π電子系であり,光照射によって [2+2] 付加環化が進行するのみならず,80ºC という温和な加熱条件においても同一の付加環化生成物を与えるというユニークな反応性をもつことを見いだした.理論計算によって,光反応が協奏的な [2+2] 付加環化であるのとは対照的に,熱反応は段階的な8πおよび4π電子環状反応を経た形式的な [2+2] 付加環化であることを解明した.さらに,この反応性において,縮環部位のチオフェンの適度に低い芳香族性が極めて重要な役割を果たしていることを明確に示した.  得られた含シクロブタジエン縮環π電子系は,長波長領域での光吸収や高い電子受容性,多段階酸化還元特性を示すことから,新たなパイ共役系の基本骨格として,光電子機能性材料への応用が期待できる.

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