A Cyclic Octithiophene Containing β,β’-Linkages

掲載論文
Kengo Asai, Aiko Fukazawa*, and Shigehiro Yamaguchi,* Chem. Commun., 2015, Advanced Article. DOI: 10.1039/C5CC00570A
  • オリゴチオフェンは代表的なπ電子化合物群の一つであり,有機電子材料の基本骨格として用いられている.これまでのオリゴチオフェン誘導体の多くは,π共役の拡張という観点から,α位で連結したものが多数報告されている.一方で,β位での結合は,π共役の拡張においては不利であるものの,多様な分子構造の構築を可能にし,最近では平面とは異なる特徴的な分子構造をもつオリゴチオフェン誘導体が報告されている.このような背景のもと今回我々は,β位結合を介した電子共役の本質を明らかにすべく,2本のα-クォーターチオフェン鎖をβ位結合を介して連結した環状オクチチオフェンを開発した.この化合物は,チオフェン環同士の二面角が部分的に大きくねじれた楕円型の環構造をもち,特徴的な弱い緑色の蛍光を示す.α-クォーターチオフェンが青色発光を示すのとは対照的な結果であり,環構造が励起状態での大きな構造変化を引き起こしたといえる.また,環状オクチチオフェンは,一電子酸化状態において不対電子スピンが分子全体に非局在化することを見いだした.β位結合を介したスピンの非局在化を初めて明らかに示した例であり,今後の含チオフェンπ電子系の分子設計に対して重要な指針を与えるものである.

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