野依 良治 特別教授


職位
教授
氏名
野依 良治
学位
工学博士
メールアドレス
noyori@chem3.chem.nagoya-u.ac.jp
電話番号
052-789-2956
研究室
特別研究室(野依研)
研究分野
有機化学,とくに分子触媒化学を中心とする新方法論の開拓とその応用に関する研究。
合成有機化学,反応有機化学,金属有機化学,分子触媒化学,新反応媒体,環境調和型化学反応,物理有機化学,不斉合成,天然および非天然生理活性物質の合成(テルペン,アルカロイド,プロスタグランジン,アミノ酸,β‐ラクタム,糖質,核酸関連物質など),生体内分子科学などの研究に従事.

    研究紹介

  • 分子と分子集合体のレベルで自然を理解するとともに、その知見をもとに新たな価値を創造することを目的とする化学において、有機合成化学は常に最重要分野の一角を占めてきた。知的活動を鼓舞する学術としてだけでなく、人類の高度文明社会を維持するに不可欠な手段でもある。現代におけるこの分野の主要パラダイムは、
    (1) 触媒・反応剤や新しいタイプの反応などの研究に基づく効果的合成法の創案
    (2) 構造的に興味ある化合物の合成
    (3) 重要化合物の真に効率的な合成
    (4) 化学合成による有用な物性や新機能をもつ物質の発見と創出 
    (5) 生物的現象および生理活性の分子レベルにおける解明
    の五つに大別できよう。我々の研究室は、これらの方向を定めて国際的に先導するかたちで有機合成化学の今日の興隆に貢献してきた。
    
 目的とする有機化合物を精密かつ高い汎用性をもって化学合成する意義は、有用物質の大量生産にとどまらず、次世代の科学と技術を担う新たな機能と物性の創造研究の要といえる。しかるべき方法論さえあればいかなる物質の合成も可能であり、真に有効な基本的方法論の開拓は革新的合成法の実現に直結する。歴史を紐解いてみても化学合成の社会に対する貢献は明白である。しかしながら、真に実用性をもつ理想的化学反応は数少なく、高度に制御された「力量ある」完全化学反応の開拓は依然として化学者に託された大きな課題である。我々は、この観点に立脚して、有機金属化学を基盤とした新しい分子性の触媒を考案することによって、多彩な化学反応を開拓して高水準な学術的基盤を築いてきた。分子触媒は、金属原子と有機・無機配位子の適切な組み合わせによって化学的性質を調整し、特異な化学反応性と選択性を獲得することを特色としている。この方法の進展は現代合成化学の新しい潮流をつくり、生理活性物質や機能性材料の合成を中心として、化学自身の水準を大幅に向上させるとともに、生命科学や材料科学の発展にも貢献してきた。さらに、現代精密化学工業にかかわる数々の具体的問題についても真に有効な手法を提供して明快な解答を与え、大きな波及効果を与え続けてきた。今後も、新しい分子触媒化学に立脚した分子構築を通じて、新たな機能の創造につとめるとともに、関連科学領域との積極的な接触を通じて科学技術全体に波及効果を与えたい。
     シーズは化学者の好奇心と積極的行動から生まれ、また無尽蔵である。化学はそれ自身の学問として、また応用技術として、さらにダイナミックであるべきである!
  • 職歴・履歴

  •   昭和38年3月 京都大学大学院工学研究科工業化学専攻修士課程修了
      昭和38年4月 ~ 昭和43年1月 京都大学工学部助手
      昭和43年2月 ~ 昭和47年8月 名古屋大学理学部助教授
      昭和44年1月 ~ 昭和45年3月 米国ハーバード大学博士研究員
      昭和47年8月 ~ 平成8年3月 名古屋大学理学部教授
      平成 8年4月 ~ 平成15年9月 名古屋大学大学院理学研究科教授
      平成15年10月 ~ 現在 独立行政法人理化学研究所理事長
      平成15年10月 ~ 平成16年10月 名古屋大学特任教授
      平成16年10月 ~ 現在 名古屋大学特別教授
      平成20年10月 ~ 平成22年9月 日本化学系企業8社間 産産学共同研究・PI
      平成22年10月 ~ 平成23年9月 日本化学系企業7社間 産産学共同研究・PI
      平成25年 4月 ~ 日本化学系企業5社間 産産学共同研究・PI
  • 主な受賞歴

  •   平成13年  有機合成化学協会特別賞
      平成13年  ウルフ賞(イスラエル)
              最近のものを抜粋
      平成13年  R. アダムス賞(アメリカ化学会)
      平成13年  化学分野高引用度研究者メンバー
              (ISI-トムソン・サイエンティフィク)
      平成13年  ノーベル化学賞(スウェーデン)
      平成14年  L. サッコーニメダル(イタリア化学会およびサッコーニ財団)
      平成15年  金メダル(ロシア・科学パートナーシップ財団)
      平成18年  分子キラリティー特別賞(分子キラリティー研究機構)
      平成18年  A.アヴォガドロ金メダル(イタリア化学会)
      平成21年  センテナリーメダル(カナダ王立協会)
      平成22年  ロモノソフ記念大金メダル(ロシア科学アカデミー)
      平成22年  バートン卿ゴールドメダル(イギリス王立化学会)